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クリーニング資材

2021/07/31 ■「AMG‐News」 2021年 8月号(vol.39)

■「AMG‐News」 2021年 8月号(vol.39)


平素は大変お世話になっております。

オリンピックが始まりましたね。

様々な思いはありますが、コロナ禍に加えて

この猛暑、選手皆さんの健康面のご無事を

祈りたいと思います。


さて、今回は前回に引き続き、汗ぬきクリー

ニングの特集です。

本題に入る前に少し前号のおさらいを。

 

 


汗は水溶性の液体なので、ドライより水洗い
  の方がよく落ちる。
 
②汗が出ると「皮脂」も同時に分泌される。
  皮脂は脂(あぶら)なので水洗いよりドライ
  の方がよく落ちる。
   
③汗、皮脂を取るにはWクリーニングが一番。
  しかしWクリーニングは生産コスト、衣類
  へのダメージ、納期、価格設定など課題も
  多い。

このような背景の中で近年増えてきたのが
汗ぬきドライです。

 


 

「汗ぬきドライ」のしくみ

汗ぬきドライは名前の通りドライクリーニング
です。普通のドライと違う点は、第1洗浄で
水分が入った専用の洗剤で水溶性汚れを除去
する事です。


※油と水は普通は混ざりません

水分が入っていると言っても石油系溶剤と
水は通常混ざりません。一般的に知られて
いるように油と水は分離するものです。

 


 

汗ぬきドライ用洗剤「乾洗王」

「乾洗王」は汗ぬきドライ用に作られた専用の
洗剤です。「乾洗王」の原液には約30%水分
が配合
されています。


※AMG汗ぬきドライ用洗剤「乾洗王」

先程「水と油は混ざらない」と述べましたが
「乾洗王」は独自の分散化技術を使って、
石油系溶剤中に水分を安定配合する事
を可能
にしています。

 


 

「水」の入った洗剤で洗って大丈夫?

「汗ぬきドライ」を検討される上でユーザーの
方が最も気にされる事が、ドライで水の入った
洗剤を入れて洗って

①ウールなどの衣類は大丈夫なのか?
②ドライ溶剤は大丈夫なのか?


という2点です。


※通常なら、ドライ洗いで水の混入はタブー

現場を知ってる方は特に、ドライ溶剤に水が
混入した時の最悪の状況をよくご存知なので
ご心配になるのも当然かと思います。

 


 

水が微粒子状なら衣類に悪影響はない

水がそのままウールなどの繊維に付着すると
シワや色泣きなどの発生につながります。

しかし溶剤中の水が微粒子状に分散配合
された状態では衣類へのダメージは大きく
減ります。


※電子顕微鏡で撮影した乾洗王(白い粒が水の粒子)

乾洗王の水分は超微粒子状に安定配合され
ており、普通にドライ洗浄しても衣類に問題
は起こりません。

 


 

溶剤中に入った水分はどこへ行く?

衣類へのダメージは大丈夫でも、汗ぬきドライ
をする度に入る水分の影響で溶剤に問題は
起こらないのでしょうか?



上記イラストにまとめた通り、同じ水でもその
粒子が小さいと、溶剤中に均一に混ざるので
衣類へのダメージが少ないだけでなく、乳化
や沈殿する事もありません。


また、この水分は溶剤、洗剤と一緒に衣類に
付着して乾燥で溶剤と一緒に蒸発しますので
ドライ機に蓄積していく事はありません。
 


 

汗ぬきドライのプログラム

 

まずは以下のリンク先の洗浄動画を

ご覧下さい。

 

http://www.arimagi.com/15820744380318#%E6%B1%97%E3%81%AC%E3%81%8D%E7%8F%BE%E5%A0%B4%E5%8B%95%E7%94%BB

 

 

汗ぬきドライのプログラムは以下の通り

①バッチ洗い7分以上推奨
②循環洗い5~10分


と2回の洗浄を行う事が基本となります。


※プログラム例(バッチ7分、循環8分、脱液5分)
 


 

①高濃度洗浄のバッチ洗い

第1洗浄のバッチ洗いではドラム内に汲み上げ
た溶剤中に汗ぬき洗剤「乾洗王」を入れて、
高濃度の洗浄を行います。


※バッチ時の溶剤量は把握しておきましょう

バッチ時に入れる乾洗王の量は0.7%が目安
です。例えばバッチで50Lの液が汲み上がると
すると、乾洗王の投入量は350㏄が適量です。

 


 

②循環洗いの役割

第2洗浄の循環洗いは、バッチ洗いで出た汚れ
をフィルターで濾過しながらベースタンク全体
の液で衣類を濯ぐ役割があります。


※ベースタンク全体の液で濯ぐ循環洗い

この時にチャージソープの帯電防止剤や柔軟剤
などが衣類に付着しますので、この循環洗いは
リンス
(トリートメント)工程とも言えます。

 


 

重要なチャージソープの選択

汗ぬきドライを行う上で、チャージソープの
選択はとても重要です。

 

一般的な高抱水性ソープは、溶剤中の水分

を抱き込むと衣類やフィルターがベタ付く

傾向があるので、水溶性汚れを除去する

効果が高い汗ぬきドライには不向きです。


※汗ぬきドライ純正の洗剤「シリコンソープ」
 

「シリコンソープ」は低抱水性タイプなので

衣類やフィルターがベタつかないだけでなく

「乾洗王」を繊維に浸透させる働きもある為、

洗浄力をさらに高める効果があります。

 

汗ぬきドライには洗浄力と溶剤管理の面から

純正品のチャージソープをご使用下さい。
 


 

汗ぬきドライについてまとめてみました。

 

弊社サイト内の特集ページでは、洗浄動画

他に、使用ユーザー様のインタビュー動画や

成功例の受注データなども公開しています

で是非ご参考にして下さい。
 

http://www.arimagi.com/15820744380318